水引館

結納の当日

当日の流れ 目録なし、仲人様なしの場合の式の進行 シナリオ・口上・挨拶について解説しております

新郎側新婦側

風呂敷に結納箱を包んで持参します。

■ホテルや料亭で行う場合、当日は早めに行って飾り付けておきましょう。

新婦宅では床の間におめでたい掛け軸を掛け、結納品を飾って頂けるように、お花などは脇へ置いておきます。

毛氈があれば敷いておきます。新郎側の方が迷わず座って頂けるよう、座布団も敷いておくと良いでしょう。(正式には、座布団は敷きません)

新婦宅に新郎側が到着しますと、新婦側から結納品を飾る部屋へ案内されます。

この時、何もしゃべってはいけないと言いますが、簡単な挨拶はかまいません。

部屋に入りますと、すぐ飾り付けます。

部屋へ新郎側を案内します。

新郎側が飾っている間は、新婦側は別室で控えておきます。

 飾り付けがすみますと、新婦側は頃合いを見計らって入室します。
席順は父 母 本人の順ですが、父 本人 母の順と書いてある本などもあるので、新郎側の席順に従って、新婦側も座ります。

新郎側の父親が目録などをのせてある広蓋の風呂敷を一枚はずして、新婦側の父親の前に差し出し、全員、扇子を前に置いて挨拶します。(広蓋がない場合、目録をのせた片木を差し出します)

「ご丹精にお育てのお嬢様と○○との結婚をご承諾いただきまして有難うございます。結納の品々を持参致しましたので、お改めの上幾久しくご受納下さい。」

 
 

「誠に、結構な結納の品々を頂きましてありがとうございます。幾久しくご受納致します。」と答えます。

次に目録、家族、親族書に目を通し、結納金、指輪などにも目を通します。

 

新婦側は広蓋ごと目録、家族、親族書を別室に持って入ります。

昆布茶と紅白の引き菓子を出し、一息入れて頂きます。

受書をのせた片木を、新郎側の広蓋にのせ、頃合いを見計らって、新婦側が入室します。

 

新郎側の父親の前に差し出し、挨拶します。

「ご結納の受書でございます。どうぞお改め下さい。」

新郎側父親は、「確かに頂きました。」と答え、受書に目を通します。 
 結納返し(袴料)を同時交換する場合は受書を渡した後、続いて、
新婦側の広蓋にのせた結納返しの目録を新郎側に渡します。
新郎側は結納返しの受書を新婦側の広蓋にのせ新婦側に渡します。 

以上で結納の受け渡しは終わりです。この後、お膳に付いていただきます。

意外に、早く終わってしまいますので、お膳に付いて頂く前に、指輪をはめて記念撮影などされると良いですね。

よくあるご質問 ー新郎側ー


Q.親戚や兄弟も参加するの?

A.一般的には本人・両親だけの場合が多いです。

結納式が終わり、お食事する時に親戚や兄弟が参加する場合や、結納式から親戚・兄弟が参加するお家もあるようです。家や地域によって違いがございますので、 両家で事前に話合って下さい。

Q.玄関からではなく、縁側から入ると聞いたのですが、本当ですか?

A.一般的には、玄関から入ります。

地方によっては、玄関からではなく、縁側から上がる場合もございます。
ただ、最近では遠く離れた地方の方が結婚することが多くなっていますので、
玄関から入る方が良いでしょう。

新婦側の地方で、縁側から入る習わしがある場合は、新郎側に事前に
伝えておきましょう。

Q.結納の箱や白木台などは持ち帰るのですか?

A.飾りを入れた箱や台は持ち帰りません。

目録をのせる広蓋、ふくさ、風呂敷は、
ご自分の家紋やお名前が入っていますので、持ち帰ります。
料亭やホテルで結納を行った場合は、新婦側が持ち帰りやすいように、
飾りを入れた箱を包む風呂敷は差し上げても良いです。

また、新婦側がご自宅で結納品の飾り方がわからなくなるかもしれませんので、飾り方の説明書なども持ち帰れらない方が良いでしょう。

よくあるご質問 ー新婦側ー


Q.結納品を飾る部屋へ案内する時、何も喋ってはダメ?

A. 玄関先で、長々と挨拶するとよくないので、何も喋ってはいけないと言われてます。

その方がスムーズにお部屋へ案内することができるからです。「どうぞ、こちらへ」と言うくらいの簡単な挨拶は構いません。

Q.茶菓はどうすればよい?

A.昆布茶、あるいは桜茶と、紅白の上用饅頭(じょうようまんじゅう)

「お茶をにごす」「茶茶を入れる」と言うことから、緑茶は好まれません。
鶴亀などの形をした、おめでたい干菓子(ひがし)などでも良いです。
羊羹(ようかん)など、切って食べるものは縁起が良くないので、
避けて下さい。

新郎側が結納を飾り、挨拶をすませましたら、
新郎側に茶菓を出して、緊張を解きほぐして頂くために、
いったん一服して頂きましょう。

Q.当日は仏壇は閉じておく?

A.一般的には、仏壇は閉じておいた方が良いでしょう。

ただ、これはお家によっては、
「ご先祖様にも報告したいので、開けておく」と言う考えで
開けておく場合もございます。
また、お家がお寺などですと、開けておくお家もございます。

開けておく場合は、新郎側では、「閉じておくものだ」と思っている場合も
ございますので、会食の席ででも、開けておいた理由を伝えると
良いでしょう。。

「簡単にしましょう」と言ったものの、正式なのはどんなものなのか、
よく知らないと、かえって、どれくらい簡単にするのか、よくわからず
両家ともに戸惑われる場合もございます。

正式な持参の仕方について、良く理解した上で、
どれくらい簡単にするのか、お考えくださいませ。

まず、当日の前に


結納飾りは新郎宅にて1週間ほど前に飾っておきます。
お仲人様がいなくて、簡単なご結納品でも、一度飾っておくと、
当日の練習にもなります。

ご親戚やご近所の方に、結納品を内披露して、
息子が婚約することになったことを知らせます。

婿養子の場合は、これとは逆になります。
新郎を新婦に、新婦を新郎に読み替えてください。

当日 結納飾りを箱に納める


当日、新郎宅では、まずお仲人様に結納飾りと目録を確認して頂きます。
そして、結納飾りを箱に収めます。 

これを汚れ除けの綿の風呂敷で包みます。

大きくて遠方へ持参する場合は、風呂敷を持ちやすいように結んでも良いですが、
できれば、結ばない方が良いです。

 

この風呂敷は新婦の自宅の玄関ではずします。

>>>綿の大風呂敷の購入はこちら

当日 目録、家族書、親族書の包み方


目録、家族書、親族書をのせた片木(へぎ:白木の台)は箱には入れずに、
下記の要領で大切に持参します。

広蓋(ひろぶた)は漆塗りで金蒔絵の家紋入り、
ふくさは正絹(絹100%)の家紋入り、
風呂敷も正絹の家紋入りを使用しますので、傷を付けないように大切に扱います。

1. 家紋入りの広蓋(ひろぶた:黒塗りのお盆)にのせます。

>>>広蓋の購入はこちら

2. その上に塵よけの家紋入りふくさをかけます。

家紋のある方が表です。

    

>>>ふくさの購入はこちら

3. 縮緬(ちりめん)か八反(はったん)の風呂敷で包みます。

 

>>>八端の風呂敷の購入はこちら

4. その上から二重に家紋入りの白山紬の風呂敷で包みます。

名前を手前にして、家紋が表に綺麗に出るように包みます。

 

>>>白山紬の風呂敷の購入はこちら

5. ここまでの広蓋、袱紗、風呂敷は上等のものばかりですので、
傷ついたり、汚れないよう、更に、綿の唐草か寿の風呂敷で包みます。

正絹の風呂敷は結んではいけませんが、この綿の風呂敷は、箱と同様に
持ちやすいように結んでも良いです。

そして、この綿の風呂敷も玄関ではずします。

■簡単にする場合

簡単にするなら、広蓋を使わず、目録をのせた片木を風呂敷で包んで下さい。

当日 新婦宅に到着したら


新婦宅に到着しましたら、簡単な挨拶をして、まず、玄関で綿の風呂敷は
はずします。
その後、床の間のある部屋の通されましたら、結納の品を飾り付けます。

飾り付けが終わり、皆が席に着きましたら、全員、扇子を前に置き、
お仲人(いない場合は新郎側のお父様)がご挨拶をし、
4で包んだ家紋入り白山紬の風呂敷を1枚はずして、新婦側のお父様に
差し出します。

>>>見合い扇子の購入はこちら

新婦側のお父様がご挨拶をして、この目録などを頂きます。
この場で、目録を確認してもいいですし、
または、これらを別室に持って入っても良いです。

この新郎側の広蓋に、受書をのせ、袱紗を掛け、
風呂敷に包んで、持って座敷に入ります。

ご挨拶をして、お仲人様に受書を渡します。
お仲人様は受書を確認します。

以上で、ご結納の受け渡しは終わりです。
この後、お膳について頂きます。

新婦側の結納返しは後日、荷出しの際に一緒に持参します。

当日の服装


一般的には、下記のような服装が多いようです。

  お父様、新郎:  黒のダブル 黒または濃紺のスーツ
  新婦:       振袖、訪問着、ワンピース
  お母様:      一つ紋の無地 訪問着 スーツ

平服の場合は、男性はダークスーツ、女性はスーツ、ワンピース
女性は真珠のネックレス、イヤリングをつけると改まった感じになります。

 正装略装
父、仲人紋付羽織袴・モーニング略礼服
母、仲人留袖訪問着・色無地
本人(男)略礼服ダークスーツ
本人(女)振袖訪問着・ワンピース

仲人がいれば仲人が、挨拶を新婦側にしますが、最近は仲人がいない場合が
ほとんどですので、一般的には新郎のお父様が挨拶をします。
目録の宛名がご本人同士にされている場合は、ご本人が挨拶しても良いです。

新婦の自宅で行う場合、玄関では簡単な挨拶だけにして、
結納を飾る部屋へ案内します。

この時に、「何も喋ってはいけない。」と言われています。
これは、玄関先で、長々と挨拶するとよくないのでこのように言われています。
その方がスムーズにお部屋へ案内することができるからです。
「どうぞ、こちらへ」と言うくらいの簡単な挨拶は構いません。

新郎側の飾り付けが終わる頃を見計らって、新婦側が部屋に入り、
結納の挨拶となります。

挨拶は、暗記しなくても大丈夫です。
例よりも簡単にしても構いません。
普段の言葉よりも少し丁寧にを心掛ければ良いでしょう。

挨拶の例


新郎側: 挨拶をして、片木(へぎ)という白木台にのせた目録をお渡しします。

「ご丹精にお育てのお嬢様と●●(息子さんの名前)の結婚を
 ご承諾いただきまして、有難うございます。
 結納の品々を持参致しましたので、お改めの上、幾久しくご受納下さい。」

新婦側:目録に目を通し、挨拶します。

「誠に、結構な結納の品々を頂きありがとうございます。
 幾久しく受納致します。」

よくあるご質問


Q.父親がいない場合は誰が挨拶すればいいですか?

A.お父様がいない場合は、お母様が挨拶をします。

あるいはご本人が挨拶しても良いでしょう。
お商売をしているお家で、お兄様が継いでいる場合は
お兄様が挨拶しても良いです。
伯父様など父親代わりになる方でも良いです。

Q.目録は読み上げるのですか?

A.目録を読み上げる必要はありません。

目録にも「幾久しく」の文章が書いてありますが、
読み上げなくても良いです。

思ったより簡単だと思いますが、何分、緊張する場面ですので、
数回は練習しておくと安心ですね。

目録(左) 片木に目録をのせた写真(右)

料亭やホテルなどで結納式を行う場合は、そのお店によって
進行方法など違いますので、事前にスタッフと打ち合わせておきましょう。

結納当日の席順


■仲人が新婦宅へ持参する正式な場合

上座に仲人夫婦、下座へ新婦側父 母 本人 の順となります。

■仲人・新郎側が新婦宅へ持参する場合

上座に仲人夫婦、続いて新郎側父、母、本人、
下座に新婦側父 母 本人 の順となります。

■仲人がいない略式の場合

上座に新郎側 父 母 本人、 
下座に新婦側 父 母 本人の順となります。

家族書に書く順番通りが良いでしょう。
結納館では家族書に本人を最後に書くようにすすめていますので、
席順も本人は末席をおすすめします。

【ご注意】

本や他のサイトでは、父 本人 母 の順など色々書いてありますので、
新婦側は新郎側の席順に合わせて座ると良いでしょう。

床の間がなく、上座がどちらになるか分からない場合や、
上座が出入り口に近い場合はバタバタしますので、
下座であっても出入り口から遠くて、ゆっくりして頂ける場所に
仲人、新郎側には座って頂くと良いでしょう。

ホテル、レストラン、料亭などで行う場合は、お店によって色々ですので、
担当者に従って下さい。

よくあるご質問


Q.親戚や兄弟も参加するの?

A.一般的には本人・両親だけの場合が多いです。

結納式が終わり、お食事する時に親戚や兄弟が参加する場合や、
結納式から親戚・兄弟が参加するお家もございます。
この場合の席順も、家族書に書く順番で良いでしょう。

お家や地域によって違いがございますので、 両家で事前に話合って下さい。

和室ではお扇子を前に置いてからご挨拶します。
洋室の場合は手に持ちましょう。


扇子を前に置いてから、ご挨拶します。

金が手前(自分側)になるように、置いて下さい。
要(かなめ)は右になります。


金が手前になるように置くのは、開くと金が上になるためです。

家紋入りの扇子では、表に家紋、裏に陰紋を入れます。
家紋の表が出るようにするには、金を手前にして、
相手側に銀が見えるようにしなければなりません。

銀が手前になると、
「陰紋(かげもん)」が見えることになります。


家紋


裏に「陰紋」


白いモーニング扇子は、骨が上になるように置いて下さい。